alternative

マザーに寄り添うように集まってきたAOKの群れが、天に向かって奇声を上げる。

彼らに士気というものが存在するのならば、その奇声はまさしく鬨の声。

首魁たるマザーが援軍に来た事で、AOK群の戦意は頂点に達していた。

その巨体、その異形、その威圧感。

国連軍の兵士達は流石に足を止めてしまう者も出てくる。

この国に侵攻してきた白い殺戮者達の頭目。

一瞬にして多くの兵士達を八つ裂きにしたその力が、兵隊のAOKに劣る筈がない。

しかし中には、それでも戦意を失う事なく銃を構える者もいた。

時雨分隊がついている事で、AOKは必ずしも倒せない相手ではないと確信を持った。

彼らは皆、時雨分隊が何とかしてくれると信じ、迷う事なく体を張ってAOKに立ち向かう事ができる。

だが。

「待って!」

戦場に響く透き通った声。

一般兵士達の部隊の前。

遮るように奈々が立った。