alternative

全部隊が出撃した後、ようやく時雨分隊も基地を出発する。

「貴様ら!!!!」

出撃する隊員達の背中に、時雨の声が聞こえた。

「武運を祈る」

車椅子のまま、敬礼する時雨。

その凛々しい眼差しはいつものままだ。

無言で、しかし勇ましい表情で敬礼を返す隊員達。

時雨分隊は彼女によって鍛え上げられ、彼女の名を冠して戦うのだ。

決して無様な戦いは見せられないし、決して死など許されない。

敗北でもいい。

生き恥を晒してもいい。

しかし、死ぬ事だけは許されない。

生きてさえいれば、またチャンスは巡って来るのだ。

生きてさえいれば、本当の絶望ではない。

死んではならない。

時雨少佐唯一の教えを胸に、時雨分隊は遂に出撃した。