alternative

「何だお前ら。そこどけよ、出撃できないだろ」

皓が兵士達を睨みつける。

士気は十分に高まっている。

邪魔立てするなら友軍だろうと噛み付きそうな勢いだ。

「おーおー、ちびっちゃいのが威勢がいいじゃねぇか」

皓よりも明らかに年上のその男性兵士は、からかうように言う。

「このっ…!」

カッとなって殴りかかろうとする皓。

そんな彼の腹に。

「ぐっ!」

男性兵士は拳を叩き込んだ!

ガクリと崩れ落ちる皓。

「皓君!」

奈々が皓の体を支える。

「おい、何するんだ!」

晴が代わりに食って掛かるが。

「お前らこそ何してやがる」

神妙な顔で、男性兵士は晴に言った。

「時雨分隊は『マザー』の駆逐が役目だろうが。露払いは俺達に任せとけ」