alternative

米内が頷く。

「わかった。ならば本日より第207訓練分隊は、ハミルトン分隊と名称を改めて…」

「その事なのですが」

更にラルフが口を挟んだ。

「部隊名…『時雨分隊』とする訳には参りませんでしょうか」

「時雨分隊?」

米内が鸚鵡返しに言う。

「俺からもお願いします」

晴がラルフの言葉に続いた。

「俺達は時雨少佐の指導の下、一般人からここまでの兵士に成長しました。これまでの戦場で生き残れたのも、時雨少佐のお陰だと思っています。せめて…部隊名だけでも、時雨少佐と共にありたいと思います」

「僕からもお願いします!」

「俺も!」

「私も!」

口々に言う綾斗、皓、奈々。

「…優れているのは時雨の指導かと思っていたが…成程」

目を閉じ、満足したように米内は微笑む。

「諸君ら隊員それぞれが優れていたようだな…わかった。本日より第207訓練分隊は名称を改め、『時雨分隊』として登録しておく。ハミルトン分隊長、以後は隊の指揮を任せる」

「はっ!」

ラルフ達は一斉に敬礼した。