alternative

長々と説教に時間を費やしていては勿体無い。

「よし、それでは本日の訓練は…」

時雨が言いかけた時だった。

「!」

突然基地敷地内にけたたましく鳴り響く警報。

これまで新兵達は聞いた事のない警報だった。

が、時雨は険しい表情で振り返る。

「敵襲?」

「敵襲っ?」

奈々が思わず声を上げる。

間もなく基地内に放送が流れた。

『一千規模のAOK群接近中!横須賀基地兵員は第一種戦闘配備につけ!これは演習ではない!繰り返す、これは演習ではない!』

「い、一千規模…!」

晴の顔が緊張に硬くなる。

「AOK…!」

ザワリと。

綾斗は怒りで全身が総毛立つのをを感じた。