この近辺は二年前のAOK本土上陸以来、既に人間は誰も住んでいない。
完全にAOKに土地を占領された形だ。
山の中に時折見かけられる民家も手入れされた形跡はなく、完全に荒れ果てて廃墟と化している。
…にもかかわらず、何者かが侵入した形跡。
「この周辺に生息するAOKが、餌でも求めて入り込んだのだろう…」
時雨が緊張した表情で言う。
まさに我が物顔でここらをうろついているAOK。
突然地球にやってきた侵略者の分際で、いいようにこの土地を荒らしまわっているのかと思うと虫酸が走る。
「この土地も、多くの人が住む家を追われたんでしょうね…カナダのように…」
ラルフがギュッとライフルのグリップを握り締める。
彼もまた、アサバスカ殲滅作戦の際に両親と共に住む土地を追われている。
その経験が重なったのだろう。
あまりいい思い出ではない。
自然とラルフの視線が俯き加減になる。
と。
「ん?」
その視線が、地面にある『何か』を見つけた。
完全にAOKに土地を占領された形だ。
山の中に時折見かけられる民家も手入れされた形跡はなく、完全に荒れ果てて廃墟と化している。
…にもかかわらず、何者かが侵入した形跡。
「この周辺に生息するAOKが、餌でも求めて入り込んだのだろう…」
時雨が緊張した表情で言う。
まさに我が物顔でここらをうろついているAOK。
突然地球にやってきた侵略者の分際で、いいようにこの土地を荒らしまわっているのかと思うと虫酸が走る。
「この土地も、多くの人が住む家を追われたんでしょうね…カナダのように…」
ラルフがギュッとライフルのグリップを握り締める。
彼もまた、アサバスカ殲滅作戦の際に両親と共に住む土地を追われている。
その経験が重なったのだろう。
あまりいい思い出ではない。
自然とラルフの視線が俯き加減になる。
と。
「ん?」
その視線が、地面にある『何か』を見つけた。


