その姿を見た時、七色に輝いていた世界が徐々に黒に支配され、黒一色に変わった。 ジリジリと追い詰めるように黒の世界がやってくる。 モノクロの世界。 足から崩れ落ちそうな、足元が揺れ動いてるような。 クラクラする。 世界がひどく歪んで見えた。 心臓はピタリと動くことをやめ、 血の巡りすら感じられない。 息をすることも忘れ、ただ後ろ姿を見ていた。