“コンコン” 静かな個室に響き渡るノック音。 返事をしないで黙っていると、ドアを開ける音がした。 『…返事くらいしろよ』 ダルそうな口調でそう呟いたのは 見たことも無い、男。 「勝手に入ってくるのも非常識ですけど」 白衣を着た黒猫。 そう、ほんとに第一印象はそれだった。 『俺が、今日から星那 梓の担当医』 「へーそう」