「そこにいるのは誰。
何をしている。」
リュウは急いで声をかけた。
父に何をしているのだ。
父は動けないんだぞ。
次の言葉は決めていた。
しかし… 明かりをつけて…
男の顔を確認し…
リュウは驚いた。
そこにいたのは…
「カイル… どうしてカイルが…
何をしているの。
父さんは眠ったままなんだよ。
どうしてここにいるの。」
そう、明かりの中にいたのは…
水嶋の店の寿司が気に入ったらしい外国人、
アメリカ人のビジネスマン、カール・ハワードだった。
あれ以来、忘れていたが…
そう言えば、もう2ヶ月以上になる。
まだ日本にいたのか。
それとも再来日…
いずれにしても何故ここにいるのだ。
リュウはそのことに戸惑い、
頭が真っ白になったような気分だ。
「返事をしてくれないのなら大きな声を出して人を呼ぶよ。
僕の父さんに何をしていたの。
まさか部屋を間違えたなんて言わないよね。」
カイルこそ、いきなりリュウが顔を出し、
明かりをつけたことで驚いたのか、
固まったように微動すらしない。
ただ黙ってリュウの顔を見ている。
「私は… 高倉さんの事故を知り…
二ヶ月も意識が戻らないと聞き… 」
しばらくして、カイルが戸惑いを浮かべた声を出した。

