カイルはこんなに平気な顔をして、
自分を殺そうとしていた人の話をしている。
僕は… カイルが殺される話など聞きたくない。
リュウは悲しくなっている。
まさか… 急死したドートンと言う人、
誰かに殺されたのかも知れない。
急死、だなんて…
その可能性は大いにありそうだ。
だけど… チョコレートを送ったのもアメリカ人だった。
ここの関係者だったのか。
カイルに聞いてみようと思った。
「カイル、ナタリー・ミシューズと言う60歳の人、知ってる。
父さんのところに毒チョコレートを送ったんだ。
だけど、ニューヨークに着いた時、
空港のトイレで殺された。
だから日本の警察は被疑者死亡で事件にしていないけど、
確かに病室に送ってきたんだよ。
父さんがおきてから聞いたけど、
父さんも知らないって。」
「知っているよ。
彼女はピクトルの母親だよ。
彼らもソージャに踊らされたんだ。
美由紀があんな事を言ってきたから、
ソージャはまず刺客に美由紀を殺させた。
だけど高倉さんは死ななかった。
だから完全に殺そうとした。
離婚したとはいっても、
ガクトが死んでからナタリーはピクトルの側にいた。
が、どうやらその前から、
まあ、息子に金をせびっていた。
彼女は派手好みだったから、
金がいくらあっても足りなかったんだろう。
一度など、ピクトルの妻が怒って、
離婚する、と言ってドートンのところに来た。
会長と言う一家の要と思ったんだろうね。
彼は処理能力も全くなかった。
だから普段は鼻もかけないような私の所に来て愚痴っていた。
私があのビルの自分の部屋にいると分かった時にね。」
その話はおかしそうに話しているカイルだ。
リュウは、
やはりあのチョコレートは自分たちを狙っていた、
と分り腹が立っていた。

