化学室のノート【短編】




その私のセリフに
今度は彼が怒鳴る番だった。




「んなわけ、ないだろ……!!」




ビクッと
不覚にもその声に体が跳ねる。




「俺は、あんたがあの人だって知ってた。気付いてたんだよ、何もかも。俺はあんたに恋してた。」




早口で
まくし立てられ、
言われた内容に頭がついていかない。




待って。
知ってたの!?




てゆーか、恋!?




真っ赤になってく私をよそに
彼はどんどんまくし立ててく。