会話が聞こえてきた。


「サキちゃん。国公立狙ってるんでしょう??」


「はい!!だから、毎日勉強してるんです!!」


「頑張ってね。私も応援してるから!!」


「ありがとうございます!!」


「じゃあ、今日は少し冷えるようだから、身体冷やさないようにね。」


「はーい。」


看護師は、病室を出ていった。


「…ゴホ…ゴホ…はぁ…」


サキは咳込んでいる。


風邪…か…?


そういえばサキは、何故入院しているんだ…??

三ヶ月も、入院しているのに、退院する気配すらない。


見舞いに来る友人すらいない。


俺は、疑問に思った。


そして、心の奥底の何かがざわついていた。


今日は…、もう帰ろう…。

俺は寮へ帰った。