それからおよそ3日が経ち、何もする気力が無く呆然と日々を過ごしていた。

「お仕事見つけなくちゃ……」

 か細く発するが、まだそれが出来る気分じゃない。

「!」

 ふいに玄関の呼び鈴が鳴ってフラフラと無意識に玄関に向かった。

「……はい」

「失礼。ソフィア・ジェラルド?」

「!?」

 入ってきた青年に一瞬、心臓が高鳴る──金色のショートヘアにエメラルド色の瞳。25歳ほどと見受けられる。

「はい……そうですけど」

 ソフトジーンズに黒いインナースーツ、その上に淡い水色の長袖前開きのシャツを合わせた格好の青年の右肩に、大きなバッグが提(さ)げられていた。

 彼女の名前を確認すると少し目を伏せて発する。

「カークの遺骨を届けに来た」

「え……」

 耳を疑うように呆然としている彼女を静かに見つめて、青年は怪訝な表情を浮かべた。