あなたを愛したいくつかの理由

「だから、全ての人間を愛せるんだと思う。俺もベリルから愛情を受けた1人だからそれがよく解るんだ」

「!」

 真剣な眼差しを向けて言い放つ。

「君から受ける感情をベリルは苦しく感じてる。自分にはそれを受け入れる感情が無いから」

 応えられない自分にベリルは苦しむ。

 だから……これ以上、彼を苦しめないでほしい。

「……」

 ダグラスの瞳に何も言えなくなった。