匂いの予想通り、夕飯はクリームシチューだった。

 絶妙な味付けにニンマリと笑みをこぼす。

 夕飯の後に差し出されたのはジンジャークッキーだった。

「?」

 クリスマスでもないのに……?

 首をかしげていると彼が小さく笑ってソファに腰を落として応える。

「クリスマスに作ってくれと頼まれてね。確認のために試作した」

「! あ、なるほど」

 ソフィアは納得して、そのクッキーを1つ手に取る。

 程よい甘さと、ジンジャーの香りが鼻に通って一緒に出されたミルクティーにとても合っていた。

 頼んできた傭兵仲間は、クリスマスに家族でパーティをするのだそうでジンジャークッキーを大量に注文してきた。

 注文って言い方は変な気がするけど、聞いた量を考えればそう言いたくなった。