しばらくして、彼女を廊下の突き当たりに促した。

「ちょっとコツが必要でね」

 言って、突き当たりの床に左足のかかとをコン! とぶつける。

「あ!?」

 シャッ! という音と共に床の一部がスライドして現れたのは、下に続く階段。

「……」

 恐る恐るソ~……っとのぞき込んだ。

「騒音対策だ」

 笑みを浮かべて降りていくその後に続いて降りていくと、広い空間が彼女を迎えた。