それから数日後──

「!」

 朝起きて、目をこすりながらキッチンに向かうと父が誰かと携帯電話で話していた。

 その瞳は仕事の時の目……

「! おはよう」

 電話を切って、心配そうに見つめるソフィアに気が付く。

「おはよう……お仕事?」

「ああ。今回はそんなに大きな仕事じゃないよ」

 言いながらソフィアの頭をなでる。

「うん……」

 この時の手は嫌いだった。父さんの仕事の時の手……父さんはフリーの傭兵だから。