「いつ発つの?」

「多分、2週間後」

「……多分?」

「まだハッキリとしてないの」

 肩をすくめて困ったように苦笑いを浮かべた。

 リサイクル業者からお金を受け取り、走り去っていくトラックの後ろ姿を見つめる。

「本当に大丈夫……?」

 心配そうにあたしの瞳をのぞき込むメアリーおばさん。

「大丈夫だって! 今からワクワクしてるんだから」

 あたしはウインクしてみせた。だって本当の事なんだもの。

 彼とずっと一緒にいられるんだ。あたしはそう思っていた。

 彼が本当は何者なのか……あたしは何も知らないで、子どものように彼を慕っていた──