それからソフィアはベリルを家に招待した。

 彼は少しためらったが、父の事が聞きたいと言うと承諾した。

 彼女は自分の知らない戦場での父の話が聞きたかったのだ。

 リビングに促し、紅茶を煎れにキッチンへ向かう。

「!」

 ティカップをトレイに乗せて戻ってきた彼女の目に、スラリとした足を組んで待っているベリルの姿が映る。

 一瞬、見とれてしまった。

 落ち着いた雰囲気と、そこはかとなくかもし出される上品な動き……目が自然と彼を追う。