それから一通り会話をかわし、ソフィアは帰ろうと立ち上がった。

「!」

 レオンは残念そうにしたが、壁の時計を見るとすでに午後5時を回っていた。

「……また、会えるかな?」

「いつでも連絡してきて、仕事の無い日を教えるから」

 実は、ベリルからメールが来ていた。

<これからは自分の家から仕事に向かうように>

 初めから独り立ちのために計画されていた事なんだと知った。

 どうやら明日、私の独り立ちの立会人としてルーシーたちが来るらしい。

「そか……あたしは明日、一人前として認められるんだ」

 帰りの道で、ソフィアはぼそりとつぶやいた。