「! そんなに変わった?」

「別人なくらいよ」

 肩をすくめて1枚の写真を差し出す。

「それ、いつの写真?」

 差し出された写真を受け取って見つめている彼に問いかけた。

「多分2年くらい前のかな」

 言って返すと、納得したように応える。

「髪の色や目の色を変えたくらいで、あたしたちが気付かないワケ無いもの」

 リリパットしての自分の力量に胸を張る。

「……そうか。じゃあ、ベリルのおかげなんだろうね」

 小さく笑って柔らかな笑顔を向けた彼に、なんだか呆れた。

 本当に写真とは似ても似つかない優しい微笑みで、頭の中がそっくり入れ替わったんじゃないかと思えるほどにはやっぱり驚く。

「でも、よく助けてくれる気になったね」

 彼の言葉に小さく笑った。