あなたを愛したいくつかの理由

 高く上がったナイフを掴み、左にいる男の足に投げつける。

「ぐあっ!?」

「……」

 なんて鮮やかな……と、感心しているレオン皇子の肩を別の男が掴む。

「!」

 駆け寄ろうとしたが、レオンはその男の手を掴み返して地面に叩き投げた。

「ぐぇっ!」

 痛みでもがく男を見下ろす。

「あれから体術を習ってるんだ」

 フン! と鼻を鳴らす。

「わ」

 ちょっと驚いた彼女にレオン皇子はニコリと笑いかける。

「は……」

 ソフィアは少し笑って、残りの男たちを叩き伏せた。

「くっ、くそ!」

 悔し紛れに言い放ち逃げていく男たちの背中を見送って小さく溜息を吐き、呆然としているレオン皇子に振り返る。