「邪魔をする気か」

 男の1人がソフィアを睨み付ける。

「あななたちのやってるコトは許されるコトじゃない」

「皇族など消し去ってしまえばいい」

 男たちは低く発して鋭い視線を向けた。

「! 反皇族派か」

 レオン皇子は狙われた事に納得し身構える。

「心配ない」

「え……」

 安心させるためにベリルの口調を真似ると、レオン皇子は目を丸くして彼女を見下ろした。

「動かないで!」

 声を張り上げたあと、身を低くして目の前の男に素早く駆け寄る。

「!?」

 驚いて動きを止めた男のナイフをすかさず蹴り上げ、その痛みで顔を歪めたそのあごに膝をお見舞いした。