午前11時──ベリルからメールが入る。 <レオン皇子が城を出た> 「よし!」 携帯をバックポケットに乱暴に詰めて玄関の鍵をかけ足早に城に向かった。 入り組んだ町並みは、見晴らしの良い場所からレオン皇子を追跡しているといっても限界がある。 大体の位置は時折メールで送られてくるけれど、そこから出会えるのかは彼女の予測と運に基づく他はない。