次の日──さっそく故郷のフォシエント皇国に向かった。

「……」

 ジャンボジェットの小さな窓から流れる雲を見つめる。

「……父さん」

 今までの思い出が脳裏を過ぎった。

 父さんは父さんの信じるコトをしたんだね。

 だから、あたしも信じるコトをする……いまフォシエントに必要なのはクーデターなんかじゃないんだから。

「レオン皇子を見つけて守らなきゃ」

 決意を胸につぶやいた。