「……」

 部屋に戻り、ベッドに寝転がり天井を見つめてこれからの事を考えた。

「レオン皇子の顔は気に入らないけど、とにかく助けなくちゃ」

 格好いいんだけど、あの目が好きじゃない。

 冷たく刺すような黒い瞳が凄くバカにしてるように見える。

「まあ確かに、あたしたちとは生まれが違いますけどねぇ~」

 どうしよう、出会った途端に殴りそう……半笑いで思った。

「ベリルは何も思わなかったのかな?」

 もしかして、あたしと同じように思って殴ってたりしてね。

「皇子を暗殺にかかるのは多くて4人くらいだろうってベリルが言ってたけど……ホントかな」

 彼の予想はほとんど外れたコトがないってルーシーが言ってたけどさ……確実に殺すなら、もっと多い方がいいと思うのよね。

「! あ、多いとすぐに見つかって警察が職務質問するかな?」

 ……っていうか、皇族専用の警護に情報を伝えた方がいいような。

「伝える事は伝えるわよね……ってうーん? 未確認の情報を伝えても動いてくれないかな?」