あなたを愛したいくつかの理由

 次の朝──リビングに降りてくると、ベリルがいつものようにキッチンで朝食を作っていた。

「!」

 しかし、何か違和感があった。

「……?」

 飲み物を取りに来てふと見ると、準備されている食材の多さに少し驚いた。

「おはよう」

「あ、おはよう」

 昼食の分も下準備してるのかな? そう思ってジュースを手にリビングに戻る。

「ソフィア」

「! なに?」

 下準備を終え、ティカップ片手にリビングのソファに腰掛けた。

「嫌いな食べ物は無いか」

「え? うーん……無いと思う」

 それを聞いて、納得したように目を一度閉じた。