あなたを愛したいくつかの理由

「……そのようだな」

 呆れたような声を発する。

「だが」

「!?」

 彼はさらに深い口づけを与えた。

「……」

 ちょ……っ、待って……! だめだめだめ! こっ、このキスは例のあの……!? ヤバい、腰が砕けそう……

「気配の読みはまだまだだ」

 とろんとした目の彼女の耳元でぼそりとつぶやく。

「え……?」

 瞬間──

「!」

 ヒュッ! という音が聞こえた。

「ぐっ」

「えっ!?」

 背後から男の叫びで我に返るソフィアの目に、左脇からハンドガンを引き抜くベリルの姿が──素早く振り返り、彼女の目の前で知らない男が彼の銃弾を右太ももに受けて倒れ込む。