あなたを愛したいくつかの理由

「! 切ったのか」

「あ、うん」

 その姿は、彼と同じヘアスタイル……小型版ベリルのようだ。彼女はガラスに移った自分の姿にベリルを重ねた。

 その瞳は緑だが、どちらかといえば翡翠を思わせる。彼を慕う心を、姿を似せる事で伝えていた。

「……」

 彼は数秒、沈黙したあと小さく溜息を吐き口を開く。

「何故、お前が来た」

「え?」

 眉をひそめてソフィアを見下ろす。

「私が依頼した者ではない」

「……っ」

 拒絶されたような感覚になり一瞬、喉を詰まらせたが振り絞るように声を張り上げた。

「あたしだってもう一人前よ!」

「!?」

 彼の首に腕を巻き付けて、その唇に自分の唇を重ねた。