あなたを愛したいくつかの理由

「!」

 しかし、それは拒絶される。

「だったら、優しくなんかしないでよ! バカバカバカ!」

「……」

 小刻みに胸を叩く彼女に目を細める。

「ベリルのバカぁ!」

 わぁん! と彼の胸に飛び込む。

 泣きじゃくる彼女を優しく抱きしめ、頭をゆっくりとなでた。


 しばらくそうして泣いていた彼女の耳に心臓の音が響く。

「……」

 不死……

「本当に死なないの?」

「そうだ」

 心臓の音も、温もりも同じなのに彼は死なない。

「一杯、痛い思いした?」

「数え切れない程ね」

 死ねないってどんな感じなんだろう。あたしには解らない……その温もりにまどろみながら意識を遠ざけた。