そんなベリルはベッドに腰掛けてハンドガンの手入れをしていた。

「!」

 ノックの音にドアを開く。

「どうした」

「なんか眠れなくて……」

「しばらく待て」

 ソフィアを中に促し、ベッドの上にあるハンドガンを手早く組み立てる。

「……」

 それを見ながら向かいのベッドに腰を落とした。彼は組み立て終るとインスタントコーヒーを入れて、それを紙コップに注ぎ彼女に手渡す。

「ありがとう」

 そのあと、しばらくの沈黙……

「……」

 ど、どうしよう……話すコトが無い。何か話題は無いかしら。

 彼に視線を送ると、足を組んでどこを見るともなくただ黙って向かいのベッドに座っているだけだ。

「苦しくはないか」

 考えあぐねている彼女よりも先に口を開いた。