一軒の店に入り、嬉しそうに物色を始める。

 そうして笑顔でいくつかの服をみつくろい、あっけにとられている彼に半ば強引に手渡した。

「……」

 渡される服を仕方なく着ていく。もう何着目になるだろうか、いい加減に疲れてきた。

「ソフィア……あのな」

「次これ! これ着て」

 有無を言わさず手渡される服の数々。

 溜息を吐きつつ、それを受け取った。

 なんだかんだで服を買わされ、それを着てホテルに戻る。

「うん、格好いい!」

 黒いパンツに長めの焦げ茶色の革ジャンパーは、新鮮な感じがして顔がほころぶ。

 本当は腰よりもやや上の短めの革ジャンにしたかったのだが、腰の後ろに装着しているバックサイドホルスターを隠すためにソフィアは仕方なく妥協した。