「やったぁー! 旅行だ旅行!」

 自分の部屋に戻ると、声を上げてベッドに飛び乗った。

 そうよ! 告白するチャンスじゃない! ロマンティックな雰囲気に持ち込んで……

「うくく……」

 ソフィアはニヤニヤしながらベッドに潜り込み意識を遠ざけた。

 朝──なかなか寝付けなかったが、いつもよりも早く目が覚めてしまった。

 眠い目をこすり、ここに来る時に使った旅行バッグを引っ張り出してクローゼットの中を眺める。

「どこに行くのかな~何日くらいなんだろう?」

 ウキウキしながら服を詰めていく。色んな想像や妄想が止まらない。

「ん? 待てよ……?」

 研修旅行? どういう意味なんだろ? 研修って何するのかな? 彼女の頭の中は疑問符で一杯だ。

「……まあいいや。聞けば解るし」

 鼻歌交じりに着替えを済ませ、軽快に階段を下りていった。