あなたを愛したいくつかの理由

「あの、ベリルさん」

「ん?」

 トレーニングを終えシャワーから上がったソフィアは言いにくそうに口を開いた。

「もしかして……食べなくてもいいんじゃないですか?」

 それに少し驚いたベリルだが、小さく笑って視線を外す。

「じゃあ、どうして食べてるんですか?」

「1人より2人だよ」

「!?」

 静かに発した彼の言葉に声を詰まらせた。

「ベリルさん……」

 あたしのために食べてくれてたの? 確かに、ベリルさんが食べなくてもいいって解ってても1人で食べると寂しかったと思う。

 どうして、そんなに優しいの? だから誤解しちゃうじゃない、もっと好きになっちゃうじゃない……