王子様の甘い誘惑【完】


「……――もうすぐご飯炊けるから」


だけど、あたしはギュッと唇を噛み締めながら蓮の体を押し返した。


そしてそのままリビングからキッチンに向かった。



「しっかりしなきゃ……」


初日からメソメソ泣いているわけにはいかない。


蓮との生活は3年間も続くんだから。


あたしは手の甲で目をゴシゴシと擦って、涙を拭った。