王子様の甘い誘惑【完】


「ねぇ、あたしの部屋ってどこにある?悪いんだけど、案内してもらえないかな?」


「……ハァ?飯はどうしたんだよ」


「ご飯はお米が炊きあがったらすぐに作るから。勝手に部屋に入るのも気が引けるし……。ねっ?お願い」


「部屋の案内なんて後でいいだろ」


「……――えっ?」


蓮はそう言うと、突然あたしの腕をグイッと力強く引っ張った。