蓮は一体、何者なんだろう……。 こんな家に住んでいるなんて。 両親はどこかの会社のお偉いさんなのかも。 築30年の平屋建ての家に住んでいるあたしにとって、蓮の生活は異次元世界のようで。 なんだか、ほんの少しだけ悔しくなる。 「……お金持ちなんだね?」 「お前が貧乏なだけだろ」 蓮は顔色一つ変えない。 この男……やっぱりムカつく!! 「はいはい、どうせうちは貧乏ですよ〜だ!!」 あたしが憎まれ口を叩いても、蓮は何の反応も示さずに涼しい表情を崩さなかった。