このまま、全てを捧げたくなる。


身も心も全て……。


それに、蓮の全てを捧げてほしくなる。


蓮が欲しくなる。


誘惑するみたいなその瞳は反則だよ……。



「ユキ、話はまた後でな。俺らもう帰るわ」


「ああ。また明日。理生ちゃん、またね?」


「は、はい!!って、ちょっと、蓮!!待ってよ……!!」


蓮は急に捲し立てるように喋ると、あたしの手を掴んでグイグイと引っ張りながら歩きだした。