「あたしね、文化祭の日……見たんだよね。ユキ先輩が理生にキスするとこ」
「えっ……?」
「約束してたでしょ?一緒にユキ先輩のクラスに行くって」
「約束してたけど……」
「だから、理生のこと探しにいったの。そしたら偶然……見ちゃってさ」
「サヤ……あたし……」
思わず驚いて目を見開くあたしを見て、サヤはクスクスと笑う。
「そんな驚かないでよ~」
「だけど……」
「具合悪くて保健室行くって言ってたのも嘘。ずっと隠しててごめんね?」
「サヤ……」
不意打ちだったとはいえ、サヤの好きな人であるユキ先輩とキスしてしまったのは事実で。
それをサヤに見られたなんて……。
サヤがユキ先輩を想う気持ちを……誰よりも知っていたはずなのに……。
「サヤ、あのさ……――」
そう言いかけた時、サヤは首を左右に振った。



