王子様の甘い誘惑【完】

「何でそんなに慌ててんの?」


「べ、べつに慌ててなんかないって」


蓮は目を細めてあたしの顔をジーッと見つめる。


どうしよう……。


写真を見たのがバレたら、絶対怒られる。


ううん……。怒られるだけで済めばいいけど幻滅されちゃうかも。


だけど、そんなあたしの心配をよそに蓮はベッドに潜り込んだ。


「こっちこいよ」


寝転びながら隣をポンポンっと叩く蓮。


あたしは小さく頷くと、蓮の布団にもぐりこんだ。