王子様の甘い誘惑【完】


「お前の好きにすれば?退学なんて怖くないから」


「……へ?」


ちょっ……!!少しくらい動揺したっていいのに!!


慌てる様子の一切ない蓮に、あたしは口をポカーンっと開けた。



「どうすんの?黙って俺についてくる?それとも……ここで、する?」


少しはひるむと思ったのに、逆に火をつけちゃった?


蓮はあたしの足の間に自分の膝を差し込むと、ニヤッと意地悪く笑う。



うぅ……っ。悔しすぎる!!


ていうか、その笑みは反則だってば……。


その意地悪な笑みにすら、カッコよすぎて胸ときめかせているあたし。


だけど、ここで頷くわけにはいかない!!