王子様の甘い誘惑【完】


まさか……停電!?


すぐにそう悟って、タオルのある場所に手を伸ばす。


でも、何度やっても空振りで。


暗いだけならまだ耐えられる。


だけど、今は何も身につけていない状態で。



「もう……どこにあるのよ……!!」


もう一度手探りでバスタオルを探していると、


「おい、大丈夫か?」


扉の開く音と同時に暗闇の中から低い声がした。