「ハァー……今日も一日、色々あったなぁ……」
沸かしておいた湯船に肩まで浸かる。
サヤがユキ先輩に一目惚れだもんなぁ……。
でも、ユキ先輩は優しいし彼氏にするにはもってこい。
『俺のタイプは……――』
ただ、ユキ先輩に言われたあの言葉が妙に引っ掛かる。
冗談だって分かっているのに、何故か胸の中がザワザワと煩い音を立てる。
「そろそろ出よっと。雷が落ちて停電にでもなったら大変だし」
独り言を言いながら浴室のドアを開けて、タオルに手を伸ばした瞬間。
「え……?やだ……ちょっと……何!?」
物凄い音と同時に、一瞬にして電気が消えて辺りが暗闇に包まれた。



