「すみませんって謝れば何しても許されるわけ!?若いからっていい気にならないでよね!!」 「何してもって……軽くカゴがぶつかっただけじゃ……」 というか、ぶつけられたのあたしの方なんだけどなぁ……。 「軽くじゃないわよ!!そもそもねぇ、アンタが……――」 ギャーギャーと怒鳴り散らすおばさんにうんざりしながら、背後にいる蓮に助けを求める。 すると蓮は何を思ったのか無表情のまま、突然スタスタとあたしの横を通り過ぎていった。