「ユキ先輩って、どんな女の子がタイプなんですか?」
席に着くと、サヤは少しづつ先輩との距離を縮めていった。
先輩に好きな女の子のタイプを聞けるくらいの余裕が出てきたらしい。
「好きな女の子のタイプか……特にこれといってないかな?」
少し照れくさそうに答えるユキ先輩に、サヤもどこか照れ臭そうで。
二人の間に漂う穏やかな空気。
それとは正反対にあたしと蓮の間にはピリピリした空気が流れていた。
「……まだ二日酔い続いてるの?」
「別に」
「でも、ラーメンそんなに残してるし……」
「お前には関係ないだろ」
心配してあげてるのに、何よその態度!!
しかも、ユキ先輩とサヤの前でそんな言い方しないでもいいじゃない。
あたしは目の前に座る蓮を思いっきり睨みつけた。



