「何だかよく分からないけど、好きな人ができたってことだよね?」 「……好き!一目惚れした!!だけど……あんだけカッコ良ければ彼女くらいいるよなぁ」 「サヤが弱気なこと言うなんて意外かも。ねぇ、その王子様ってどんな人?もっと詳しく教えて?」 「もちろん!!」 サヤは嬉しそうに頷きながら、朝のHRが始まるまでの間、王子様情報を話してくれた。 「あ、先生だ!!席戻るね?」 サヤが満足げにヒラヒラと手を振ってあたしの元を離れた時には、サヤの言う王子様が誰なのか大体の予想はついていた。