王子様の甘い誘惑【完】


「あのね、使い方とかそういうんじゃなくて、ほら……これ、古いでしょ?だから……――」


少し戸惑いながらそう言うと、


「あっ!化石携帯じゃん!!」


サヤはケラケラとお腹を抱えて笑った。


こういうときは、笑ってもらえたほうが楽だ。


引かれることが大半だから、サヤの反応には少しだけ救われた。