雨に恋した華 〜君とずっと〜

「ちょっとは力が入るようになった?」


虹ちゃんと一緒に湯舟に浸かっていると、後ろからあたしの体を抱き締めた彼が訊いた。


さっきまでは生まれたての小鹿みたいだったあたしは、やっとの事で自分の意思で足を動かせるようになっていた。


「ちょっとはね……」


振り返って恨めしげな視線を虹ちゃんに向けると、彼が楽しそうに声を上げて笑った。


そんな虹ちゃんの表情に、胸の奥がキュンと鳴く。


軽く息を吸ってから、熱くなった頬を隠すように鼻先まで湯舟に沈めた。