何というか、突き刺すような視線が嫌いだ。抉られているような感覚になってしまう。
そして…
「…気をつけなさい。」
「は?」
突如こういう事を言うのだ。
怖い以外に言いようがない。この長谷川という男は、多くを語らないものの、的確に何かを予知しているような素振りを見せる。
少し前にも東が同じ様に、車に気をつけなさい。と言われ、それ無視したらその日の帰りに飲酒運転の軽自動車に轢かれる事件があったばかりだ。
まぁ、東を轢いた軽自動車は信号待ちで止まっていて、誤ってブレーキを離してしまっただけだったので、擦り傷一つ無かったわけだが。
それにしても、この長谷川という男は怖い。
「…赤い円に気をつけなさい。」
「…皆まで言ってもらえたら嬉しいんですけど。」
「赤い円です。それ以上はわかりません。」
「なんですか、赤い円って…フラフープぐらいしか思いつかないんですけど。」
「平面的なものです。そうですね…絵、でしょうか?」
長谷川の言葉に俺はピクッと肩を揺らした。
なんでコイツは知ってるんだ。
昨日から書き始めた絵は、キャンパスの真ん中に赤い月のような円が描かれたものだ。
それに、長谷川の言った通り昨日書き始めたばっかりで、しかも絵の具が少なかったせいもあり、今はその赤い輪郭だけを浮かべている。
何度も言うが、昨日書き始めたばかりだ、しかも思案最中の図を誰かに見せた覚えもない。
「何なんですか、先生は。」
「さぁ。なんでしょう。」
「盗撮とかしてるんですか?」
「まさか。でも、その赤い円は危険です。他も有りますよ。」
「え?」
そして…
「…気をつけなさい。」
「は?」
突如こういう事を言うのだ。
怖い以外に言いようがない。この長谷川という男は、多くを語らないものの、的確に何かを予知しているような素振りを見せる。
少し前にも東が同じ様に、車に気をつけなさい。と言われ、それ無視したらその日の帰りに飲酒運転の軽自動車に轢かれる事件があったばかりだ。
まぁ、東を轢いた軽自動車は信号待ちで止まっていて、誤ってブレーキを離してしまっただけだったので、擦り傷一つ無かったわけだが。
それにしても、この長谷川という男は怖い。
「…赤い円に気をつけなさい。」
「…皆まで言ってもらえたら嬉しいんですけど。」
「赤い円です。それ以上はわかりません。」
「なんですか、赤い円って…フラフープぐらいしか思いつかないんですけど。」
「平面的なものです。そうですね…絵、でしょうか?」
長谷川の言葉に俺はピクッと肩を揺らした。
なんでコイツは知ってるんだ。
昨日から書き始めた絵は、キャンパスの真ん中に赤い月のような円が描かれたものだ。
それに、長谷川の言った通り昨日書き始めたばっかりで、しかも絵の具が少なかったせいもあり、今はその赤い輪郭だけを浮かべている。
何度も言うが、昨日書き始めたばかりだ、しかも思案最中の図を誰かに見せた覚えもない。
「何なんですか、先生は。」
「さぁ。なんでしょう。」
「盗撮とかしてるんですか?」
「まさか。でも、その赤い円は危険です。他も有りますよ。」
「え?」

