「さっき何故泣いていた?」


「・・・」


答えられない私に、
達郎はニャッと笑った。


「俺がまた男を
好きになると思ったのか?」


「うん・・・。」


私は達郎に抱きつくと、
ゆっくり抱きしめてくれた。


「こんな俺を好きになった
奥さんを大事にしないと、
子供たちに怒られるよ。」


私は思わず嬉しく、
耳まで真っ赤になった。


「いつまでも、
乙女な心を持っているんだな?」


「うん。
それは・・・」


続きを言いたかったけど、
達郎のキスによって、
言葉を遮られた。